税務会計の考え方で貸倒引当金というものがあります。BUYMAではどのような時にでてくるでしょうか?
今回はこの貸倒引当金についてお伝えします。
貸倒引当金とは?
貸倒引当金とは、貸倒損失によるリスクに備え、損失になるかもしれない金額を、あらかじめ計上した引当金です。はい、そのまま説明すると訳わかりませんね。
「貸し倒れ」とは、売上代金などで未回収のお金が、相手先の倒産などによって回収できなくなってしまった状態のことを意味します。そして、「引き当て」とは、将来の支出のために準備しておくことを意味します。これを組み合わせると、貸倒引当金は将来に発生するかもしれない貸し倒れに備えてあらかじめ用意するというようなイメージとなります。
BUYMAの場合は?
貸倒引当金は売掛金などの期末残高に対して、計算をします。BUYMAの場合ですと、エニグモからまだ未入金のものをさします。
12月はご存知の通り、BUYMA最盛期となります。この売上の入金というのは、大体翌年に入金されます。そうなると、確定申告は12/31までで区切るため、12月分の売上が丸々エニグモに残っている可能性が高いです。
そして個人事業の場合ですと、その未入金のものに対して「5.5%」を経費として計上することができます。
会計処理は?
貸倒引当金の仕訳も決算整理処理で行います。
エニグモからの未入金が12/31時点でまだ100万円あった場合(100万円の5.5%を繰入)
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
貸倒引当金繰入 | 55,000円 | 貸倒引当金 | 55,000円 |
ただし翌年以降は、差額のみ経費にできます。
昨年はエニグモからの未入金が12/31時点でまだ100万円あって、今年末は120万円あった場合(差額20万円の5.5%を繰入)
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
貸倒引当金繰入 | 11,000円 | 貸倒引当金 | 11,000円 |
一方で、年末の未入金が少なくなることも考えられます。そう言った場合は、経費ではなく利益になります。
昨年はエニグモからの未入金が12/31時点でまだ100万円あって、今年末は60万円あった場合(差額40万円の5.5%を戻入)
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
貸倒引当金 | 22,000円 | 貸倒引当金戻入 | 22,000円 |
毎年年末の残高が同じことはまずないので、毎回気にしてやりましょう。
まとめ
今回は貸倒引当金についてお伝えしました。
BUYMAの場合ですと、必ず出てきますので、忘れずに計上すると、少しでも経費が作れることができますね。
究極的には、1年間全く未入金でやれば、すごい額を経費化できます。
しかし、さすがに資金繰りがうまくいかないので、そんな無茶はしないでください。